今回の討論会は、副大統領候補のそれとしては歴史上まれに見る注目です。それももちろん、ペイリン効果です。普通では考えられない、とんでもない選択をマケイン氏は行ったわけですが、「ハイリスク・ハイリターン」のいずれもが現れているようです。ペイリンを起用することで、これまで共和党の一匹狼で、中道的立場で、いわゆる宗教右派などから距離を置いてきたマケインにとって最大の課題を乗り越えようとしています。つまり、どのようにそれらの層をとりこむかです。過激な発言で中絶反対や神への信仰、同性愛結婚の反対などを叫んできたペイリンは共和党右派層に� �ってまさに「マドンナ」。
他方で、アラスカ知事一期目としての副大統領候補としての未知数な手腕が、懸念されていましたが、いくつかのテレビインタビューでは目を閉じたくなるような恥ずかしい失言、知識不足、鈍感さで、共和党を含んだ政策コミュニティを懸念させてきました。
ペイリンにとっては、マケイン候補への支持率が下がり続け、じり貧状態の中で、ここで失言、妄言をすればこれはほぼ致命傷となります。まさに崖っぷちの討論会でした。それゆえここ二週間ぐらいは、完全に缶詰状態で、中学受験前の受験生さながら「スパルタ教育」を受けてきたようです。付け焼き刃的な知識がどこまで通用するか。
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