2012年1月25日水曜日

森の安全を考えてみる

本日、ボランティア有志14名が秋川消防署に集まりました。

一次救命のガイドラインは米国のAHAという団体によって5年に一度見直しが行われています。一昨年の2010年に「AHAガイドライン2010」として発表され、昨年、日本語化ならびに日本の法準拠の確認、医療事情や国民事情とのすりあわせが行われた、日本版AHAガイドライン2010が公表されました。

東京防災救急協会は、公表された2010ガイドラインにあわせて講習内容を改訂し、本年1月から講習を開始されました。

今年の「森林ボランティア救命講習会−上級救命講習会−」は、この新しいAHA2010ガイドラインに沿って行われました。

今年の講習者の内訳は、新規8名、再講習6名で新規の講習者の方が若干多く、あまり変更について戸惑いの声も無かったと思います。

< p>まずは、心肺蘇生の重要性について講習です。ここではあまり変更はありませんでしたが、一部年齢の区分が変わっていました。
・成人 8歳(AHA2005) → 16歳以上(AHA2010)
・小児 1歳以上8歳未満(〃) → 1歳以上16歳未満(〃)
・乳児 1歳未満(〃) → 1歳未満(〃)

そして、心肺蘇生の実習へと進みます。
以前このブログでも書きましたとおり、心肺蘇生の順序が変わりました。

 AHA2005        AHA2010
 傷病者発見      傷病者発見
 ↓             ↓
 周囲の安全確認   周囲の安全確認
 ↓             ↓
 反応の確認      反応の確認
 ↓             ↓
 助けを求める     助けを求める
 ↓ � �           ↓
 気道確保       呼吸の確認
 ↓             ↓
 呼吸の確認      胸骨圧迫←─────┐
 ↓             ↓            │(繰り返し)
 人工呼吸←┐    人工呼吸(気道確保)─┘
 ↓      │(繰り返し)
 胸骨圧迫─┘


今回はいきなり、1回目100回、2回目50回のマラソン胸骨圧迫から始まりました。
100回というと、100回/1分以上のリズムで胸骨圧迫することから、約1分間の胸骨圧迫になりますが、連続してやると結構長く感じます。

次にAEDですが、ここでもガイドラインの改訂がありました。
これまで乳児(1歳未満)には、AEDの使用ができませんでしたが、AHA2010から乳児へのAED使用の安全性・有効性が確認できたことから、使えるようになりました。

ガイドラインが変わってなのかはわかりませんが、今回の実習ではAEDを持ってくる人がAED使用はできないが、胸骨圧迫はできる(もしくは、自分が教える)という条件で実習を行いました。
なので、自分はAEDが届くまで胸骨圧迫を行うが、その後は、気道確保と人工呼吸のみの対応になります。

また、最近、AED機器本体に成人用・小児用の切り替えスイッチの付いた� ��体が発売されたそうです。
このため、成人用の電極パッド、小児用電極パットを見分けて貼付しないと行けなかったのが、楽になると思います。

午後に入り、実技の効果測定をえて、包帯法の実技にはいりました。
ここでは、三角巾をもちいた包帯法を学び、これにより、頭頂から足の先まですべての部位で包帯を巻くことができます。

指導員の方が、お昼休みに、私たちの活動の原点であります「森林ボランティア 転ばぬ先の安全読本」を読まれていたようで、その中で紹介していました、足首の固定まで実習しました。
救命講習テキストには、この足首の固定がはいってなく、いつもは、「テキストにはないけど、知っておくと便利な手法を教えます」といっているそうです。

包帯法最後は、開いてしまった三角巾(この状態を全巾という)を床に置かずにたたむ方法(床に置くことで汚れないようにできる)を実習しましたが、いつもの光景のように、みなさん手品を見ていたかのように、頭の上に?マークを付けながら、指導員の手元を真剣に見て実習されていました。

最後に、傷病者管理と搬送法をおこない、上級救命講習を終えました。

今年8年目になりますこの講習ですが、一番少ない人数での開催になりました。
これはこれで、ひとりひとりの実習時間を多く取れることからとても良いことですが、ガイドライン変更の年でもあったので、これまで受講いただいた方にも来ていただきたかったと思いました。
これも、私どもの企画力・広報力不足だと反省しております。

ただ、指導員の方から、「森林ボランティア 転ばぬ先の安全読本」について、「良くできたテキストですよ」と言っていただいたのは大変うれしかったです。

次回の活動は、来週になりますが、定例森林内作業になります。
作業は、除伐と片付けになりますが、安全活動として、救命講習会の復習みたいなことを予定しています。
ただ、22日に参加されていないかたもいますので、22日に参加されていなくても分かるような進め方で行う予定です。

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